和歌山県林業振興課より説明会参加者への回答2007年08月06日 09:19

「紀の国森づくり基金活用事業の公募」説明会参加の皆様

 先日は、紀の国森づくり基金活用事業の公募に係る説明会にご参加いただきありがとうございました。

 その際に、ご質問やご意見をいただきました件につきまして回答いたします。

 紀の国森づくり税条例・同基金条例は、林業採算性の悪化や生活様式の変化等により人工林や里山の森林環境の悪化を招いている中で、森林の恩恵を享受している県民全体が森林を県民共有の財産であると認識し、森林づくりを県民全体で取り組んでいくことが必要であるとの考えから議員提案により成立したもので、その税収は基金に積み立てられ、森林環境の保全及び森林と共生する文化の創造に関する施策に使われることとなっています。

 これらの条例の成立を受けて、県では、紀の国森づくり基金活用検討会を設置し、県民1,000人を対象としたアンケートや森づくり税説明会での意見聴取、パブリックコメントを実施するなど広く県民の方々の意見を聞き、基金の活用方法について検討していただきました。そして、県民の方々から広く徴収する税金を活用することから、県民への普及啓発や小中学生等への森林・林業教室、人工林や里山の荒廃森林の整備、木材などの森林からの産物を活かすといったさまざまな取り組みを行うことが適当であるとの検討結実を県に報告いただきました。

 県は、この検討結束と「県民が知ること、理解すること、参画すること」といった条例の理念を踏まえて、県民主体、県民との協働を重視し、県民の方々が主体的に取り組む森林を守るような活動や森林への理解が深まるような活動を募集し、条例の趣旨に合致した活動に補助ずるといった「紀の国森づくり基金活用事業」を実施することとしました。

 こういったことから、基金活用事業による森林整備については、地域の歴史、文化及び生活に密着した森林づくりや本来の自然植生を復元する活動、子ども達が遊ぺる森林づくり、水源地域における手入れのされていない人工林の間伐など、地域の実情や森林に対する関心度・理解度に応じたさまざまな取り組みが対象になると考えられます。さらに、多<の県民の方々に参画いただくためには、地域の方々が取り組みやすい森林づくりや、照葉樹や実のなる木、紅葉する木など地域の万の関心が高まるような多様な樹種を植栽の対象にする必要があると思われます。

 また、活動フィールドにつきましては、自らの企画立案により地域の森林環境をよくするための活動ですので、原則は、実施主体自らが森林所有者の承諾をとっていただきたいと考えております。ただ、活動経験のない団体や経験の浅い団体等にも取り組んでもらいやすくするため、県有林及び市町村有林内で活動できる場所を探したり、森林所有者からフィールドの提供を募るなどのサポートをしていくことも今後の課題であると考えています。

 先日の説明会でお話のあった照葉樹の植栽に関しましても、紀南地方の潜在植生を考慮すれば、自然景観の保全や高い自然度が求められる箇所においては大変意義のある取り組みであり、条例の趣旨にも合致ずるものですので、この基金を活用していただき、活動を通じ、県民の皆さんに啓発いただければ幸いです。

平成19年 7月20日

和歌山県 農林水産部 森林・林業局 林業振興課

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